仲介手数料無料の戸建てにはデメリットも!不動産売買のしくみと注意点を解説

一般的に戸建てを購入する場合は仲介手数料が必要になります。ただ、不動産会社の中には仲介手数料無料の会社を見かけませんか?本当に仲介手数料が無料になれば諸費用を大きく抑えることができるため、大きなメリットがあります。その反面どのようなデメリットがあるか気になりますよね。

今回は仲介手数料無料の戸建てを購入する場合のデメリットや不動産の仕組み・注意点について解説をしていきます。

この記事を読んでいただくことによって仲介手数料無料の注意点も理解でき、安心して購入を進めていただけます。これから戸建て購入を考えている方は、ぜひ最後までお付き合いください。

仲介手数料無料の戸建てのメリット・デメリット

広告や不動産会社のホームページで「仲介手数料無料」を見かけられたことがあると思います。
ここでは仲介手数料が無料になることのメリットやデメリットを解説します。

仲介手数料無料のメリット

仲介手数料が無料になるメリットは以下となります。
・諸費用が抑えられる
・購入できる物件価格が上がる
それでは1つずつ見ていきましょう。

戸建て購入の諸費用が抑えられる

仲介手数料が無料になれば諸費用を抑えることができます。
戸建ての物件価格にもよりますが、仲介手数料が100万円以上かかるケースがほとんどです。
高額な仲介手数料が無料になれば諸費用が抑えられるため、大きなメリットとなります。

購入できる物件価格が上がる

仲介手数料で支出する予定だった費用が必要なくなるため、その資金を物件価格に上乗せすることができます。
物件価格に上乗せできれば、購入できる物件の幅も広がり、より気に入る物件を見つけることができるでしょう。
購入検討できる物件が多くなり、より魅力的な物件を見つけることができる点はメリットです。

仲介手数料無料のデメリット

仲介手数料が無料になれば、メリットしかないと思うかもしれませんが、やはりデメリットもいくつかあります。

デメリットは以下となります。

・サービスの質が落ちる可能性がある
・紹介物件が限られる
・売主よりの交渉になることもある
・別名目で費用が発生することもある

それでは1つずつ見ていきましょう。

サービスの質が落ちる可能性がある

仲介手数料が無料になることでサービスの質が落ちる可能性があります。仲介手数料は不動産会社が得ることができるほぼ唯一の収入源です。その収入源がないとサービスの質が低下する可能性があります。
例えば、仲介手数料がもらえる案件ともらえない案件があった場合、不動産会社からすると仲介手数料がもらえる案件を優先的に考えます。サービスの質が低下すれば、満足いく購入が実現できない可能性があります。

紹介物件が限られる

全ての物件で仲介手数料を無料にできるわけではありません。仲介手数料を無料にできる物件とできない物件があるのです。
不動産会社が利益なしで仕事をすることはなく、何らかの理由で利益を確保できる物件でなければ仲介手数料を無料にすることができません。
そのため仲介手数料無料の場合、紹介してもらえる物件が限られてしまいます。紹介物件が限られるということは、良い物件に出会う可能性も低くなってしまうということです。

売主よりの交渉になることもある

実際に購入したい物件が見つかり、不動産会社を介して売主と交渉を進めていく際に、仲介手数料無料だと売主側に有利な交渉となってしまう可能性があります。
なぜなら、買主が仲介手数料無料である代わりに、売主からは仲介手数料をもらうためです。
仲介手数料を払ってくれる売主に対して厳しい交渉をしてしまうと売主の機嫌を損ねて仲介手数料がもらえなくなることを避けるため、交渉もまとまりづらくなる可能性があります。

別名目で費用が発生することもある

仲介手数料は、物件の販売活動や現地案内、売主との交渉や契約・引き渡し手続きなど、多岐に渡る活動の手数料となります。
この手数料がなくなってしまうと、不動産会社としては収入がなくなってしまいます。
そのため、仲介手数料は無料にして、別名目で請求されてしまうことがあるのです。
コンサルティング料やローン事務手数料などで請求された場合は別名目で請求されている可能性があるでしょう。

不動産売買の仕組み

続いて不動産売買の仕組みを解説していきます。一般の方はそもそも仲介手数料がどのようなものか知らない方も多いですよね。
仲介手数料の説明や手数料の計算式、支払うタイミングなどを解説します。

そもそも仲介手数料とは?

仲介手数料とは、仲介を依頼して売買契約に至った時に不動産会社へ支払う手数料のことです。
不動産会社としては、仲介手数料を得るために以下のことを行います。

・物件の紹介や現地案内・売主交渉などの営業活動
・売買契約書類の作成と手続き
・物件引き渡し書類の作成や手続き
・住宅ローン手続きなどの斡旋
・司法書士などの手配

不動産会社は以上のことを行い、仲介手数料を得ます。

仲介手数料の計算式

通常の場合、仲介手数料は以下の計算式で算出することができます。

物件価格 計算式
400万円を超える場合 物件価格(税抜)×3%+6万円+消費税
200万円超〜400万円以下の場合 物件価格(税抜)×4%+2万円+消費税
200万円以下の場合 物件価格(税抜)×5%

例えば、購入する戸建ての価格が4000万円だった場合、計算式に当てはめると以下になります。
4000万円×3%+6万円+消費税(10%)=1,386,000円
1,386,000円が通常支払う仲介手数料となります。

仲介手数料を支払うタイミングは?

仲介手数料がかかる通常のケースだと、売買契約を締結した時から仲介手数料の支払いが発生します。
一般的な不動産会社の場合、売買契約時に半金、物件引き渡し時に半金の支払いを請求する会社が多いです。
ただ、中には売買契約時か物件引き渡し時どちらか一括で請求する会社もあります。

「仲介手数料とは?知っておきたい不動産業界の仕組み」の記事はこちら

両手契約・片手契約とは?

通常不動産を購入するときに必要な仲介手数料がなぜ無料になるか疑問に思っている方も多いと思います。ここでは不動産業界に存在する「両手契約」「片手契約」やなぜ仲介手数料が無料にできるのか解説をします。

両手契約とは

両手契約とは、不動産会社が売主・買主双方から仲介手数料を得る契約のことを言います。
不動産会社は、売主から物件の販売を依頼されたら、買主を探すために販売活動を行います。
もし自社で買主を見つけて契約することができた場合、両手契約することができます。
仲介手数料の計算方法は、先ほどでもお伝えした通り、物件価格×3%+6万円+消費税となります。
仮に4000万円の物件であれば1,386,000円となりますが、両手の場合は1,386,000万円×2となり、仲介手数料が2,772,000円となります。
不動産会社はこの両手契約を最優先に考えており、不動産会社の中には両手契約に固執しすぎて他社へ物件紹介をしない「囲い込み」を行う業者も少なからずあります。

片手契約とは

片手契約とは、売主・買主のどちらかしか手数料を得ることができないことを言います。
片手契約になるケースとしては以下の2つがあります。
・売主から販売依頼の物件に他社の買主で売買契約した場合(売主のみの仲介手数料)
・他社から販売されている物件に自社で買主を見つけて売買契約した場合(買主のみの仲介手数料)
売主・買主どちらかしかもらえないため、仲介手数料は両手契約の半分になります。

なぜ仲介手数料を無料にできる?

続いて、なぜ仲介手数料を無料にすることができるのか解説します。
買主が仲介手数料無料の場合は、必ず売主から手数料を回収しています。もし売主から手数料を回収できなければ、契約しても0円になるためあり得ません。
仲介手数料を売主から回収できることが前提で、以下のような理由で仲介手数料を無料にしています。
・集客目的
・企業努力
それでは一つずつ見ていきましょう。

集客目的

集客目的で仲介手数料を無料にしているケースも多いでしょう。「仲介手数料無料」と広告すれば、購入したい方は問い合わせをします。多くの購入希望者を獲得できれば、成約できるチャンスも増えると考えているため、一部の不動産会社は仲介手数料無料を行っています。

企業努力

また、企業努力によって仲介手数料を無料にしているケースも多いです。
不動産会社の中には、無駄な人件費や広告費などを削減して、仲介手数料無料を実現しています。自社の利益を減らし顧客へ還元している不動産会社もあります。

関西不動産エージェントの仲介手数料が最大無料になる仕組みとは?

仲介手数料無料の場合の注意点


仲介手数料無料で戸建てを購入する場合、以下のことを注意しましょう。
・サービスの質が落ちていないか
・後から別名目で費用が発生しないか
・契約後のフォロー体制に確認
・仲介手数料無料の理由を確認
それでは1つずつ見ていきましょう。

サービスの質が落ちていないか

物件紹介の頻度や対応、条件交渉などサービスの質が落ちていないか確認しましょう。
極端にサービスの質が落ちている場合は仲介手数料無料とはいえ、良い不動産売買が実現できません。

後から別名目で費用が発生しないか

売買契約後に別名目で請求がないか事前に確認しましょう。コンサルティング料などを請求されると、仲介手数料無料の意味があまりなくなってしまいます。

契約後のフォロー体制に確認

売買契約後のフォロー体制についても事前に確認するようにしましょう。
例えば、仲介業務以外の住宅ローン手続きや司法書士手配などです。
自分で全て行うのは難しい作業なので、サポートしてもらえるのかどうか確認が必要です。

仲介手数料無料の理由を確認

なぜ仲介手数料が無料にできるのか確認しましょう。一般的には売主から手数料がもらえることや人件費・広告費削減など企業努力によるところがほとんどです。
上記の問に対して不動産会社の説明が曖昧だったり、腑に落ちない場合は怪しい会社かもしれません。
後々のトラブルが起きないようにするために担当者へ最初に確認することをおすすめします。

関西不動産エージェントなら仲介手数料が最大無料!

いかがでしたでしょうか?
仲介手数料無料はメリットだけではなくデメリットがあることを理解いただけたと思います。
ただ単に、仲介手数料無料がいいわけでなく、信頼できる不動産会社選びや本当に住みたいと思う物件に出会うことが大切です。
デメリットも把握した上で手数料無料が良いのかどうか判断できれば、良い戸建て購入へ近づくことができます。

関西不動産エージェントでは、仲介手数料が最大無料でご利用いただけます。
売主が業者の場合は、買主様からはいただきません。
売主が一般の方で仲介手数料をいただけない場合は、買主様から半額をいただく仕組みとなっています。
戸建ての購入をお考えでしたら、まずはお気軽にお問い合わせください。

この記事の筆者

関西不動産エージェント

不動産業界は、とても閉鎖的な業界で 一般の方にとって情報があまり開示されておらず、お客様が損をしていることに気づいていないケースがたくさんあります。
そういった閉鎖的な業界の“当たり前”を変えていきたいという熱意で関西不動産エージェントのサービスを開始致しました。
そしてこのコラムでは宅地建物取引士、建築士等を所持しているエージェントが、お客様のライフワークにおいて大きな負担となる不動産コストを賢く節約するための情報を中心に提供していきます。
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